Inbox To 1 Send:74/07/21 01:57 Get:74/07/20 21:34 Name:Athrun Zara Sab:No tittle もう、眠っているか? 寝ているならいいんだ。そのまま夢を見ていてくれ。 少しだけ、声が聞きたくなっただけなんだ。 |
口にする優しさ ソファに腰を落ち着けて、濡れた髪の毛を拭く。 風呂を出る時に頭に被ったタオルをがしがしと動かしながら、大きく息を吐いた。 今日一日の任務の内容と、明日こなすべき任務を頭の中で反芻させる。 不備など無いことを確認して、思考を仕事から切り離す。 自分には珍しくぼんやりとしてしまい、背もたれに身体を預けながら淡々と髪を乾かしていた。 脳裏を掠めるのは、深く澄んだ緑。 「!……?」 不意に、卓上のプライベート用携帯が震える。 サブディスプレイには、アスランからのメール受信を知らせる文字。 身体を起こして手に取り、携帯を開いて内容を確認する。 カチカチ、と小さく音を立てていた指先は、メールの本文に目を通した途端、自然と動きを止めていた。 思わず口角が上がる。 プラントとオーブの時差を忘れるわけも無く、俺がこの時間帯に起きていることを知っているくせに、わざわざこんな内容を送ってくるとは。 そういえば最近、あまり電話もしていなかったな。 メール画面を終了し、すぐに履歴を呼び出してアスランの電話番号を押した。 少しの間の後、耳に届き始める発信音。 今日の電波は良好のようだ。 プツ、という音と共に繋がった向こうから聞こえる、少し焦ったような声。 しどろもどろに紡がれる言葉を遮って、笑ってやった。 「バカめ。愛しているぞ」 END |
後書き むほあー 本当は小ネタに入れようと思っていたのですが(あるまじき短さ)、メール画面を制作するのに手間取りまして…。 小ネタに入れるとページがめんど………大変なことになるので、一本の話として上げます。 いや、本当はもっと長く…と思ったんですけど、この方が切りがいいので。 アスランさんの反応とか可愛いでしょうねきっと…(はぁはぁ) まな 09.07.20 |