小ネタ集

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26.細い糸の上に成り立つ狂った愛
└黒イザアス/裏/イザークが狂ってます。

27.ほのぼの02
└イザアス
































細い糸の上に成り立つ狂った愛


日の光が入らない、薄暗い部屋。
ここは俺の宅の一室だ。
床には先日取り寄せたばかりの、質素だが気品溢れる絨毯が敷かれている。
窓とベランダに繋がる硝子扉には、重厚な深紅のカーテンが引かれていた。
室内にはベッドも、本棚も、テーブルもソファも、テレビだって揃っている。
壁紙は白に少し黄色を混ぜたような、落ち着いた色合いだ。
天井は真っ白だったが、照明灯にも気を使っている。


アスランの為に、全てを揃えた。


その部屋に、俺はアスランを招いていた。
両腕は背もたれの裏に回し、手首は黒い革のベルトで縛ってある。
足首は肘掛けに縛り、服を纏わせていない下肢を正面に曝させていた。
時折、こいつが身じろぎすることで木製の椅子が軋む。
身体の奥から響く音に、切なげに顔を歪めて喘ぐ姿は、絶景。

「あっ、ゃ……あ、ぁ…!」

少し俯いている顔を上げさせようと髪を掴んで、涙に濡れた頬を見えるようにする。
髪を引かれる痛みに顔を歪めたアスランの額に、そっと唇を寄せた。

「イザ…ッ…ぁあっ……あ…や、ァッ」

名前を呼ばれて顔を離し、快楽に飲まれたその表情をじっと見つめてやれば、潤んだ瞳が大きく揺れた。
開かれっぱなしの赤い唇から覗く、赤い舌は強張っている。
びくびくと戦慄く身体の性感を更に高めてやろうと、服を纏う胸元から白濁のこびり付いた服の裾、そして下腹部に向けてを掌で撫でた。
天を仰ぐアスラン自身の先端を、手の甲が軽く掠めただけで高い声が聞こえて来る。
思わず口角を上げて、その肉棒を握り込んだ。

「ひっ、ぁ…ッ」

絨毯の上に膝をついてしゃがみ込み、未だに先走りを垂れ流す余力のある双玉に舌を這わせる。

「っ…ゃあッ、ぁ、も…もう、ひぁッ……はなし…ッ…」

一際大きく戦慄いた肢体に目を細めて、我が儘な口を黙らせる為に玩具を更に奥へと押し込んでやった。
途端に甲高く細い悲鳴を上げながら自身から少量吐き出された白濁が、俺の手を汚す。
達しても、スイッチを切らない限りは決して止まらぬ機械が与える刺激で、その余韻に浸ることも許していなかった。

「アスラン…愛している」

「はっ、はっ、あ…っ…ぐ……ッ、げほッごほッ…っは…」

乱れ過ぎた息は整うことを知らず、噎せ返るアスランの瞳からは涙が零れ落ちて行く。
虚ろに見える双眸に自分の姿を映させて、もう一度、愛していると囁いた。


END


何だか突発的に書き進めてしまいました。
何だかイザークがキラみたいになってます(笑)
ですが、キラを書く気分じゃ無かったものですから…(←)

まな 08.11.08 






























ほのぼの02


晴れた日の昼間、珍しく時間が取れて二人で出掛けた。
同じ家で暮らしているのに上手く二人の時間を持てないことを、気にしていたのは俺だけではないようだ。
たまたま一日空いたのだから、何処か遠出しようかとも思いはしたけど、何と無くゆっくりしたい気がして河川敷にやって来た。
川も芝生も造られたものだが、流れているのも生えているのも本物だ。
地面はちゃんと存在し、川には微生物もいる。
「…本当に、ここでよかったのか?」
芝生に寝転がり、目を伏せていたイザークが問い掛けてくる。
隣に腰を下ろして川を眺めていた俺は、愚問だと言い返して笑った。
「お前と、同じ空気を感じられるだけでいい」
ちくちくと、服の繊維の隙間に入り込んで肌を刺激してくる芝生の上に、俺も寝転んでイザークに体を向ける。
開かれている空色の瞳が俺を見つめてくる。
いつも、ベッドの中で取る体勢だ。
イザークは仰向けに寝転んで、俺は横向きに寝転がる。
そのまま熱い情事に身を沈めることもあれば、腕に頭を預けて緩く眠りに誘われていくこともあった。
それだけが、忙しい中でも取れる、唯一の二人の時間。
だが、今は外だ。
ベッドに入る時とは違って太陽の陽射しが降り注ぎ、素晴らしい陽気になっている。
他愛のない話をしたい。
「…最近どうなんだ?職場は」
「ふん…この前の任務ではディアッカが…」
太陽が上まで昇ったら、持ってきたランチを広げよう。
昼食が済んだら家に戻って、途中で買い物をしよう。
家に帰り着いたら、ソファに座りながらまた話そう。
三時が近付いてきたら紅茶を入れて、四時になったら夕食を作り始めるんだ。
草の匂いを胸いっぱいに吸い込んで、俺はディアッカがやらかした失敗に耳を傾けていた。


End


アスランさんが良妻過ぎる気もします(笑)

まな 09.05.17